2021.07.28

合わない枕を使い続けるとどうなる?寝心地の良い枕の条件を解説

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枕は良質な睡眠をとるためには欠かせません。合わない枕を使い続けることで、よく眠れなかったり余計な力がかかったりして不調をきたしてしまう可能性もあります。人の体型は様々です。枕の選び方を知り、自分にとって一番良い枕を選べるようになりましょう。

合わない枕は身体に悪影響がある

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人は人生の3分の1程度を睡眠に当てています。眠ることで頭と身体を休め、次の日に元気に活動できるように準備します。そのため快適に睡眠することはとても大切です。

しかし子供の頃は活発に遊び、夜はぐっすりと寝られた人も、大人になってから「寝つきが悪くなった」「朝になっても疲れがとれない」「最近首や肩が痛い」などの悩みを抱えることも少なくないと思います。こうした悩みを解決するためには、睡眠時間の確保だけでなく、睡眠の質にも注目する必要があります。

自分に適していない枕を使うことにより、疲れがとれなかったり身体が歪んだりするのも睡眠の質を下げている要因の一つです。そこでこの記事では自分に枕が合っているか確認する方法、合わない枕を使い続けるデメリット、枕の調整方法、自分にふさわしい枕を選ぶ方法などを解説しています。

リラックスして眠るためにも枕に関する知識を深めて、自分に合った枕を選択しましょう。

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合わない枕の特徴

使用している枕が自分に合っているかどうかは、枕の高さや柔らかさを確認することでわかります。実際に現在使っている枕を手元に置き、普段の就寝時と同じように頭をのせてチェックしてみましょう。

枕が高いまたは低すぎる

人間の脊椎はまっすぐではありません。立っているときには、S字に湾曲しています。このキレイなS字の脊椎を眠っているときでも維持できるのが、高すぎず低すぎもしない、ほどよい高さの枕です。

現在身体の不調が出ている場合、枕の高さが身体にあっていない可能性があります。枕の高さが適さない場合に出やすい症状をまとめてみました。お手持ちの枕に実際に頭をのせて、確認してみてください。

原因 生じやすい症状
枕の後頭部の部分が高すぎる 首や肩の痛みが出やすいです。頸椎が圧迫されている可能性があります。
枕の首の部分が高すぎる 首の部分が高いと、顎が上がってしまいます。顎が上がることで口が開き、口呼吸やいびきの原因となります。また口呼吸により口が乾燥してしまい、朝起きたときに喉に不快感が出ることがあります。
枕が低すぎる 横向きになったときに脊椎がまっすぐになるのがベストな高さです。痛みが出る場合、頭が沈み込み脊椎が不自然に曲がっている可能性があります。

 

枕の高さは、人によって合う高さが異なるため単純に「高い」「低い」という基準を設けることはできません。当然ですが十人いれば十人違う体型をしています。実際に枕に頭を乗せてみて、後頭部の部分や首の部分の高さ、横向きのときの姿勢などをチェックする必要があります。

また枕は頭を支えるというよりは、自然な姿勢を保つために使うものです。頭を乗せるだけではなく、首から肩にかけての隙間を埋めるように正しく使用しましょう。

枕が硬いまたは柔らかすぎる

睡眠の質を高めるためには枕の硬さの調節も重要です。耳が痛くなるような硬さであれば硬いと判断できます。硬い枕は首への圧迫が強いため、枕を買い替えたりタオルをかませたりして、圧迫を軽減する必要があります。

一方で、柔らかい枕は肌触りがよく頭や首への圧迫が少ないものが多いため憧れる人も多いでしょう。しかし、柔らかい枕にはメリットもあれば、デメリットもあります。「へたりやすい」「寝返りしにくい」「安定感がない」など、柔らかい枕ならではのデメリットを知っておく必要があります。

柔らかい枕の素材としては次のようなものがあり、それぞれ特徴が異なります。

  • ポリエステルわた
  • 羽毛
  • クラッシュラテックス
  • 低反発ウレタン
  • パンヤ
  • 極小ビーズ
  • ウール

柔らかい枕の素材の中で特にへたりやすいのは、「ポリエステルわた」や「パンヤ」です。購入時はよくてもだんだんと自分の体型に合わない形に変わる可能性があります。

また、寝返りをしにくいのは、「低反発ウレタン」や「極小ビーズ」です。人は一晩に20回以上寝返りをうちます。圧迫されている位置を変えて、熱を逃がしたり、身体をほぐしたりするためです。寝返りを打たないと筋肉や背骨に負担がかかってしまう可能性があるため、できる限り寝返りをしやすい枕を選ぶようにしましょう。

そして柔らかい枕全体に言えることですが、柔らかい枕は枕に頭が沈み込んで安定感がないため、首回りが痛くなることがあります。正しい睡眠姿勢をキープできない柔らかすぎる枕には、注意が必要です。

柔らかくても、S字に曲がった脊椎を維持できる枕であれば問題ありません。柔らかい枕を選ぶ際は、正しい姿勢を保って眠れるもの、寝返りを邪魔しないものを選びましょう。

合わない枕を使い続けるデメリット

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長時間にわたって同じ場所を圧迫され続けたり、悪い姿勢を続けたりすると、心身に悪影響を及ぼす可能性もあります。ここでは合わない枕を使い続けた結果、どのようなことが起こり得るのか見ていきます。

頭痛の原因になる

日常的に睡眠時の姿勢が崩れていると、頭痛や肩こり、首の痛みなどを発症することがあります。枕が自分に適していないことで、頸部が圧迫されて血流が悪くなり、脳への血液不足に陥る可能性があります。

特にひどい肩こりや首のこりから生じる筋緊張性頭痛は、後頸部の筋緊張が原因です。長時間パソコンを利用したり、仕事で前傾姿勢を取ることが多かったりする人に良くみられる頭痛の一種です。

筋緊張性頭痛は日常的な姿勢の悪さが原因となることが多いですが、これは睡眠時の姿勢でも同じです。枕を変えて寝る姿勢を整えることを意識しましょう。

ストレートネックになる

ストレートネックとは、通常曲がっている頸骨がまっすぐ(ストレート)になる症状のことです。パソコンを長時間使用したり、美容師のような立ち仕事で無理な姿勢のまま仕事をしたりしている人に多い症状です。昨今ではスマホの普及により、多くの人がこの症状に苦しんでいます。

ストレートネックになる原因は、日常的にとっている無理な姿勢にあります。一般的に、睡眠時間は1日の3分の1もの時間を占めます。そのため、自分に適していない枕の使用を続けていると、首が枕で圧迫され徐々に頸椎がまっすぐになってしまいます。

ストレートネックになると頭の重みが肩や首に直接かかり、痛みが出たり、頭痛やめまい、眼精疲労などの症状が出たりします。また軌道が圧迫されることにより、いびきや不眠を発症することもあります。

腰に痛みが出る

腰痛が出たり、寝起きに腰が痛かったりする場合、多くの人が敷き布団やマットレスに原因があるのではないかと考えると思います。しかし、実は合わない枕を使用している場合にも同様の症状がみられることがあります。

首の骨である頸椎、胸の辺りの胸椎、そして腰の辺りの腰椎は1本につながっています。そのためどこかに負担がかかり歪みが出ると、圧迫されている場所だけではなく、つながっている他の部分にも影響が出ることがあります。

高すぎる枕や低すぎる枕を使用することで、首が圧迫されて頸椎に歪みが出ます。そして歪みが出た部分をかばおうとして今度は腰椎に負担が出てしまいます。

腰痛の人にはどちらかというと硬めの枕や、広い面積の枕、高さを調整できる枕が向いています。また、寝返りにより身体のこりがほぐれるため、寝返りをしやすい枕を選ぶこともポイントです。

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枕が合わないときの対策

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手持ちの枕をチェックして枕が適さないとわかった場合、どのような対処をすれば良いのか解説します。理想の寝心地に近づけられるように、できることからはじめてみましょう。

正しい使い方ができているか確認する

どんなに良い枕を使用していても、使い方が間違っていれば身体に負担がかかってしまいます。

枕は、頭を高くするために使用するものではありません。本来枕は横になっていても正しい姿勢を維持するために使用しています。ここで言う正しい姿勢とは、自然な立ち姿と同じ姿勢を布団の中でもキープできるということです。頸椎のS字ラインがきれいに出る姿勢です。

一度枕を使って横になり、顎が上がりすぎたり後頭部が上がりすぎたりしていないか確認しましょう。横になったときに首の下に枕が入っていなければ、それは誤った使用方法です。

正しく枕を使用するポイントは、首の下の浮いている部分を枕で埋めることです。肩の上部を軽く乗せる、あるいはギリギリまで寄せるように枕を使います。この時、頭だけではなく首も支えることが重要です。

首の下の隙間を埋めることで、圧迫点が分散して負担が軽くなります。また身体が安定し、寝返りも打ちやすくなります。

バスタオルで代用する

枕のオーダーメイドは、自分にとってベストな枕を作ることができるメリットがある一方で、使用中のマットレスとの相性やそれなりのコストがかかってしまいます。もしもコストを抑えながら自分に適した枕が欲しいのであれば、バスタオルで代用する方法があります。今使っている枕が合わない場合に試してみましょう。

タオル枕の作り方は次の通りです。

  • バスタオルを選ぶ(肌触りのよいものがおすすめ)
  • バスタオルを3つか4つに折る
  • 首の高さに合うようにくるくると手前から巻く

タオル枕のメリットは、家にあるもので代用でき、コストがかからないことです。また簡単に枕の高さを作り変えることができます。

デメリットは、長時間の睡眠の場合、寝返りなどで形が崩れやすいことです。また、1回で調整できることは稀で、自分にふさわしいものを作るためにしばらくのあいだ試行錯誤が必要です。こうしたデメリットを考慮すると、タオル枕は自分にあった良い枕を得るまでの一時しのぎとして使うことをおすすめします。

その他の方法として、現在使っている枕の下に微調整用としてタオルをかませ、高さを調整することも可能です。

新しい枕に買い替える

大人の頭部の重さは、体重の10分の1程度だといわれています。60㎏の体重の人であれば、頭の重さは約6キロです。つまり、枕には常にかなりの重量がかかり続けることになるため、どんな枕でも平均2~3年でへたってきて身体に合わなくなってきます。

枕が自分に合わなくなってきたと感じたら、新しい枕に買い替えることも検討しましょう。

また、店頭で枕を探す方法ですが、可能であれば実際に横になって枕を使用してみることをおすすめします。その際、家族や店員に姿勢を見てもらうことで、枕が自分に合っているかを確認できます。

枕を購入する際は肌触りや柔らかさなどは好みもあるため、実際に触ってから決めるようにしてください。気になることがあれば、悩む前に店員さんに話を聞いてみましょう。

自分に合う寝心地が良い枕の条件

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心地良い睡眠ができる枕を選ぶためには、正しい枕の選び方をおさえておく必要があります。ここでは自分にふさわしい枕の選び方を解説します。

首の付け根が布団についている

自分にあった枕であれば、きちんと首の付け根が布団につき、フィットしているように感じられます。もしも首の付け根と布団のあいだに隙間ができてしまっている場合は枕が高すぎる可能性があります。

自分で判断がつかない場合には、店頭で実際に枕に頭を乗せて店員や知人に見てもらうとよいでしょう。第三者の意見も参考にしてみてください。

自然な寝姿を維持したい場合には、上部が頸椎の形にそって波打っている「首元が安定しているタイプ」の枕の使用もおすすめです。枕自体にS字カーブがついているため、枕に頭をのせるだけで自然な形を維持できます。

また自分に適しているはずの枕でも、使用方法が間違っていれば効果は半減します。後頭部のみを枕にのせるのではなく、肩ギリギリの辺りまで枕を引っ張り、隙間を埋めるようにして枕を使用してください。

寝返りがしやすい

人は一晩で20回以上寝返りをうつといわれています。寝返りによって圧迫点を分散し、こりをほぐしています。また寝返りをうつことで全身の血流が良くなることもわかっています。

反対に寝返り回数が少ないと、頭痛や肩こり、腰痛などが起こりやすくなります。そのため寝返りのしやすさも、枕選びの大切なポイントです。

あまり小さめの枕だと寝返りの際に頭が落ちることもあるため、ゆとりがある大きめのサイズの方が寝返りには適しています。

たとえばRISEのスリープオアシスは寝返りサポートタイプで、両サイドがゆるやかに高くなっていて寝返りしやすい形になっています。そうした枕を選ぶと寝返りもしやすく、身体に負担のかからない睡眠をとることができます。

枕に頭を乗せても違和感がない

朝起きたときに頭が枕に乗っていない場合、寝苦しさで頻繁に寝返りをうち、無意識に枕を外しているということが考えられます。また朝起きたときに寝違えたり、首や肩、腰などに痛みが出たりしているようであれば、枕が合っていない可能性があります。

身体からの悲鳴を無視して合わない枕を使っていると、ストレートネックや肩こりなどの不調が定着してしまいます。枕選びの際は枕に頭を乗せても違和感がないかどうかを必ず確認するようにしてください。

合わない枕はやめて自分に合った枕を選ぼう

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一日の疲れをとるための睡眠に、枕は欠かせません。合わない枕を使っていると、心身を睡眠によってリセットするどころか、心身の不調の原因となってしまいます。

もしも起床後に心身に不快な症状が出ている場合は、枕の高さや柔らかさが自分に合っているか確認してみてください。また、もし適していないようであれば、自分にあった枕を探してみてください。

また自分が好きな枕を選択するということも同様に大切にすべきポイントです。例えば、柔らかい枕が好きだという人は本記事で紹介した通り正しい姿勢を保って寝られていれば問題ありません。

ライズの天然ラテックス素材のスリープラテックスシリーズは、マシュマロのような柔らかさでも高反発で正しい寝姿勢や寝返りを促せるためおすすめです。

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